僕の感覚ですが、最近の新築やリフォームではタンクレストイレを取り付けることが多くなってきました。僕自身、もしお客様の希望がはっきりしていない場合はまずタンクレストイレをおすすめしています。
毎日必ず使うものだからこそ、良いものを選びたい。
そんな方にぴったりなのが、タンクレストイレです。
新築やリフォームでどんなトイレにするかお悩みの方はタンクレストイレをご検討してみてはいかがでしょうか。
Contents
タンクレストイレの特徴
タンクレストイレの一番の特徴は名前の通り、水洗トイレなのにタンクがないことです。
タンク式のトイレは水を一旦タンクに溜めて、一気にその水を便器の中へ落とすような便器洗浄方式でした。対してタンクレストイレは水道の圧力で便器内の汚物などを流します。
各設備機器メーカーがそれぞれ特徴のあるタンクレストイレを発売していますので、代表的なものと、その特徴(主観)を下記しておきます。
①TOTO ネオレストシリーズ(とにかく清潔を保つトイレ)
②LIXIL サティスシリーズ(とにかくスリムなトイレ)
③Panasonic アラウーノシリーズ(泡が特徴なトイレ)
詳しくは各ホームページをご覧ください。
タンクレストイレのメリット
圧倒的なデザイン性の良さ
タンクレストイレの最大の魅力はその圧倒的なデザイン性です。
タンク式トイレはタンクと便器と便座の3つの部材で構成されているため、どうしても凹凸が多くなります。また、基本的な形は長い間変わっていないので、なんとなく古いように感じます。
タンク式と比べてタンクレスはシンプルでスッキリした印象を受けます。(中身はかなり複雑な作りなんですけどね)
これは単純にタンクがないことが大きな理由です。でも、実はタンクレストイレも便器部分と便座部分は分かれており、2つの部材から構成されています。便座部分が専用の便器にきれいに収まるように設計されているのです。
近代的な感じがしてとてもおしゃれです!
清掃性
タンクレストイレは掃除もしやすいです。
デザイン性と被る部分もあるのですが、凹凸が少ないため便器の外側を拭く際にスッと一拭きで掃除を完了することができます。
また、便器のフチの折返しもないものがほとんどです。最近ではタンク式トイレもフチなし形状のものが多くなっていますが、いずれにしても掃除はしやすくなっています。
メーカーによっては清潔な状態を長く保つための機能がついているものもあります。各メーカーホームページをご覧ください。
節水機能が優れている
タンクレストイレはタンク式トイレと比べて節水になります。
便器洗浄に使用する水の量がタンク式トイレと比べると少ない場合が多いです。もちろん、少ない水でもきれいに流れます!
お尻を洗う機能など、便座に関するところはタンク式トイレとほぼ同じ機能になっているメーカーが多いようです。(こちらも昔のものに比べると格段に節水になっています)
タンクレストイレのデメリット
値段が高い
タンクレストイレとタンク式トイレの値段を比べると基本的にはタンクレストイレの方が高いです。
メリットを考えると当然といえば当然なのですが…ここは仕方ないところかと思います。
メリットで挙げたもの以外にも、タンクレストイレは快適機能が充実しているため、それらがないタンク式トイレと比べると、高くて当然かなぁと僕は思います。
※厳密にいえば、高機能な便座を選ぶことで、タンク式トイレにタンクレストイレとほぼ同等くらいの機能をつけることはできます。それでもタンク式トイレの方が少しお安い場合がほとんどですが。
手洗器を別で設けなければ手を洗えない(必須ではない)
タンク式トイレであればタンクの上部に手洗いが付いたものを選ぶことができましたが、タンクレスにはそもそもタンクがないので、トイレ内で手を洗いたい場合は別途手洗器を設ける必要があります。
僕は来客が少なく、近くに洗面所があるお家であれば、トイレの中で手を洗う必要はないのかな、と思いますが、これについては考え方次第になるとは思います。
別途手洗器を設置する場合、その分の給水・排水の配管や手洗器の設置費用もかかってきますので、費用も多めに考えなければいけません。
故障時の修理が大がかりになる可能性が高い
メリットで前述したとおり、タンクレストイレは専用の便座が便器にきれいに収まるように作られています。
便座と便器がそれぞれ専用で作られており、別のものを取り付けることが基本的にできません。ちなみに、タンク式トイレは便座を自由に取り換えることができます。(メーカー違いでも取り付け可能)
トイレで一番故障しやすいのは、電源とつながって動いている便座部分です。
つまり、タンク式トイレの場合は便座が壊れても、簡単に新しい便座へ取り換えることができます。しかし、タンク式トイレの場合、便座部が故障し、修理できなかった場合、便座だけの交換が難しい場合があるのです。その際は便器丸ごと交換になります。
メーカーが廃番から何年パーツを生産しているかが修理できる年数とほぼ同じと考えてよいので、一応チェックしておくとよいかもしれません。僕の知る限りでは長くて10年くらいかと思います。
※最近、便座部の代替品を生産している場合もあるようです。
まとめ
タンクレストイレのメリットとデメリットを考えてきました。
前述のとおり、費用面などのデメリットもありますが、それを上回るメリットがあると僕は考えています。